ヘナアートとヘナアート/タトゥーカバー起業ヒストリー
25年前、ヘナタトゥーとヘナアートをはじめた頃はお仕事になるなんて全く思っていませんでした。
私たちのつたない経験で何かお役に立つことがあれば・・・今までの経緯をまとめてみました。
会社員として
大学を卒業と同時に、就職した会社はポスターやテレビCMで使う写真の企画、コーディネートする仕事。
学校で映像、写真、デザインを勉強した私にはぴったりな楽しい仕事でした。
その後、自分で製作したい!最先端の仕事を!と広告代理店、制作会社などスキルアップを目指して、数社の会社を転職。とても楽しかったのですが、責任も仕事も大きくなり、朝方タクシーで帰る日々が続いたころ・・・・体をこわしました。
極度の眼精疲労、頚椎ヘルニアで体が動かせない!
結果的に会社を辞める事になってしまいました。
真剣に将来を考えて・・・・。
休職中はリハビリでプールに通ったり、本を読んだり、将来の自分をゆっくり考える時間ができました。
「このままでいいのかな・・・。」
なかなか答えがみつからないまま、時間は過ぎていきました。
そんな時にたまたまインドのドキュメンタリーを見て、ヘナタトゥー(メンディー・ヘナアート)を知りました。第一印象は「カワイイ、キレイ、私もやってもらいたい!」でした。
インターネットが普及していなかったので、図書館や、インド大使館などで情報収集をしましたが、全て外国語文献。英語の得意な現共同経営者に相談を持ちかけ英訳してもらうことに・・・・。
日本でやってる人はいない、材料は入手困難など、分かるのはマイナスな事ばかり・・・・。材料を輸入しましたが、なかなかうまくいかず諦めかけたころ、
ニューヨークへ。(ついでにアメリカ周遊)
ニューヨーク在住の友人から突然の電話が!「プロのヘナタトゥーアーティストを見つけたよ。」すぐに飛行機のチケットを手配しました。
そしてついにインド人のメンディーアーティストに念願のペイントしてもらいました。
かわいい!きれい!うれしい!を連呼して丸一日ヘナタトゥーハイで過ごしました。 (この頃はアメリカ周遊4都市とニューヨーク行きのチケットの差が一万円ちょっと。時間もあったので周遊チケットを買いました。)
ニューヨーク以外でもヘナタトゥーアーティスト、ボディーアートペインターなどいろいろなタイプのアーティストにペイントしてもらい、勉強するうちに、自分もペイントできるようになりたいという気持ちが強くなりました。
最初はアーティストからやり方を聞いたりしていたのですが、いわゆるアーティスト気質な方ばかりで描く事はできても、人に教えられない・・・。その他有名な方で数年間スタジオで下働き、独立後は毎月マージンが必要という、私にとっては非現実的な方もいらっしゃいました。
これは自分で真剣に研究しないとだめだと実感しました。
日本に戻り、世界中から材料を輸入し、発色の良い材料の研究・開発、ペイントの技術を磨く事、デザインの意味をまとめ、デザインを作る事などを役割分担して奥深いヘナタトゥーの世界にどっぷりはまっていきました。
そのころ、貯金が底をついてしまったのを機に、残業の少ない仕事に戻り、社会復帰も果たしました。
何それ、私もやってみたい!
発色も長持ちして、きれいにペイントする事ができるようになったころ、友人・知人がヘナタトゥーに興味を持ってペイントして欲しいと言われるようになりました。
徐々にクチコミで広まり副業でペイントするようになりました。
すばらしい立地のサロンを構えなくても、固定経費をかけず、売り上げにつなげることを学んだものこの時期です。
やった分だけ評価され、売上になり、自分がしたいことをできている充実感で、本当に楽しかったです。
そしてきれい、かっこいい、癒されるなどなど、お客様が笑顔になってくれるのが、とってもうれしかったです。これは今も変わらず、ペイントする時の喜びです。
そしてヘナのお仕事での収入が増えてきたので、会社を辞め独立したいと思うようになりました。
いざ、独立。家族や友人に反対される!
「ボディーペイントを仕事にしてる人なんていないんでしょ。趣味だったらいいけど、生活できるの?」
「今も会社でクリエイティブの仕事してるんだから、安定をとった方がいいよ。」などなど
唯一若くして大病した友人から、「人生先のことは分からない。病気しなくても、事故で明日死ぬかもしれない。やりたいこと思った事があるなら、トライしなよ」と後押ししてくれました。
「この仕事をしている人は日本にいないし、全てが初めての事。自信は無いけど、やらなくて後悔するより、やって後悔した方がいい。」思い切って決断しました。
経営って難しい・・・・でも。
独立したはいいけれど、継続的に仕事にするには経営力が必要な事を実感しました。
現共同経営者と一緒に経営セミナーなど、自分が弱いと思われる勉強会に参加。でも本当に必要なことを教えてくれるスクール、セミナーは数少なかったです。
なぜかというと講師が雇われているだけで、商売の経験が少なかったから。
逆に経営をされている方の自立的なセミナーは為になる事が多かったです。
学んだことを実践して、トライアンドエラーを重ねることで徐々に軌道にのせる事ができました。 この時期、予約数が大きくに伸びて、マスコミなどでも紹介して頂けるようになりました。自分で行動する事の大切さを心から実感しました。
この時期、共同経営者も一緒に専業でビジネスに参加する事が決定しました。
ヘナタトゥー/ヘナアートスクール開講の理由
ペイントのお客様や、すでに他業種を営業されているから講習希望を受付ける事が多くなりました。「ノウハウを独占していれば、市場も独占できるのからスクールなんてしない方がいいじゃない。」ある経営者から言われたことがあります。
でも、「勉強したい、習いたい、起業したい、経営したい」という思いは自分たちが通ってきた道で、時間もお金も費やし、本当に苦労したことです。
始めたいと思った人にはなるべく効率的に習得して頂きたいと思い、スクールを開講する事を決めました。
小さなスクールですが全国から受講者が集まり、仲間が目標を達成して、飛躍していく事がとてもうれしいです。
そして現在。
起業した頃は、サロンワーク、イベント、撮影などかなりタイトに仕事を入れていました。
少しペースを落とし、じっくり時間をとって仕事に取り組むようになりましたが、ここ数年タトゥーカバーの需要も大きく、毎日忙しい日々を過ごしています。その中でも、仕事の数をこなすのではなく、仕事の質を高める事が目標になっています。
ヘナタトゥー/ヘナアートが中心ですが、タトゥーペイント、ブリリアントアートなどもボディーアートのメニューも増えております。数年前から始めたタトゥーカバーのご予約も非常に多く、1週間続けてのスクールご希望の方は、少しお待ちいただいている状況です。
起業して25年以上たった今、ボディーアートを趣味や仕事にする方が増え、文化としても広がりとてもうれしく思います。今後もみなさんに最新の情報をお伝えできればと思っています。
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